資産5000万円を超えても不安は消えなかった|「いくらあれば安心?」の答え
資産5000万円達成直後に関税ショックで急落。いくらあれば安心できるのか、8年積立した答え。
5000万円を超えた日、僕は証券口座のスクショを撮った
2025年のある日、楽天証券のアプリを開いたら、資産総額が5000万円を超えていました。
正直、嬉しかった。ガッツポーズした。投資を本格的に始めてから約8年。住宅ローンを組んだときに「まずはローン残高の3000万を超える」と決めた最初の目標を超え、気づけばその先の5000万にも到達していた。
スクショを撮って、スマホのアルバムにこっそり保存しました。誰かに見せるわけでもないのに。
で、その数秒後に思ったのが「頼むから、この金額を切らないでくれ」でした。
喜びと同時に、守りたいという感情が湧いてきた。到達した瞬間に「失いたくない」が始まるなんて、投資を始めた頃の自分には想像もできなかった。

超えた直後にトランプ関税ショックが来た
5000万を超えて浮かれていたのも束の間、トランプ大統領の関税政策で市場が大きく下がりました。
あっさり5000万を割った。
「せっかく到達したのにーー!」と叫びたくなったけど、投資の行動は何も変えなかった。ここだけは、いくらの金額になっても変えない自分の絶対ルール。積立を止めない、売らない、タイミングを計らない。
残念だったけど、「まあ、いつか戻るだろう」とも思っていました。実際、数値が戻るかどうかは誰にもわからない。でもインデックス投資を選んだ時点で、そういう覚悟はしています。ソワソワはするけど、動揺はしない。この違いは大きい。
「いくらあれば安心か」という問いの罠
投資を始めた頃、最初の目標は住宅ローン残高の3000万円を超えることでした。ローンの借金を資産が上回れば、実質的に借金ゼロ。そうなれば安心できるはずだと思っていた。
3000万を超えた。うん、ちょっと安心した。でも「5000万超えたら本当に安心するんだろうな」と、ゴールポストが勝手に動いた。
で、5000万を超えた今どうかというと、全然安心してないです。
たぶんこれ、1億になっても同じことを思うんだと思います。「1億超えたけど、2億あったらもっと安心なのに」って。人間の不安って、口座残高で解決するものじゃない。
面白いのが、不安は消えないくせに、増えると嬉しいということ。矛盾してるのは自分でもわかっています。安心はしないのに喜びはある。この感覚、投資やってる人ならわかると思います。
インデックスの数字は「見せかけ」に感じる
もう一つ、安心できない理由があります。株式の、特にインデックス投資の資産って、変動幅がデカすぎる。
たとえば5000万の不動産を持っていて、毎月家賃収入が入ってくるなら、たぶんもっと安心する。数字が動かないから。でもインデックスは一日で50万、100万動く。先月5000万だったのが今月は4700万とか、普通にあります。
だから含み益って、どこか「見せかけの数字」みたいに感じる瞬間がある。確定するまでは幻というか。売らなければ利益じゃないし、売らなければ損でもない。シュレディンガーの資産とでも言えばいいのか。
この「変動する数字を資産と呼んでいいのか」問題、たぶん投資を続ける限りずっとつきまといます。

5000万持ってるのに、誰にも話せない
資産の不安と同じくらい地味にしんどいのが、これを誰にも話せないということです。
会社の同僚にも、友達にも、資産がいくらとか、今月いくら増えたとか、そういう話は一切しません。昔、会社の上司が自分の資産の話をよくしてたんだけど、聞いてる側としては何一ついい感情が生まれなかった。「へー、すごいですね」の後に「じゃあ飯くらい奢ってくれよ」としか思えなかった。資産の話は朝4時に一人でスマホを見る時間に留めておくのが一番です。
あの経験があるから、自分は絶対に言わないと決めています。お金の話はトラブルの元。投資について後輩に真剣に聞かれたら教えるつもりはあるけど、自分からは言わない。
妻にはざっくりとした金額は共有してるけど、「5000万超えたよ!」と報告したところで「ふーん」で終わる。うちはそういう温度差があります。悪いことじゃないんだけど、投資の喜びも不安も、基本的には自分一人で処理するしかない。
だからこのブログは、正直に言うと、自分の感情の受け皿でもあります。誰かに話したかったことを、ここに書いてる。読んでくれている人がいるなら、それだけで嬉しいです。
不安は消えないと「割り切る」覚悟
散々「不安が消えない」と書いてきたけど、最近はある種の割り切りができてきました。
不安は消えない。金額がいくらになっても消えない。それはもう前提として受け入れました。
じゃあ大事なのは何かというと、不安に振り回されないこと。ソワソワはするけど動揺はしない。相場が落ちても積立を止めない。含み益が減っても売らない。この感情のコントロールが、投資において一番求められるスキルだと、8年やってきてようやく腹に落ちました。
テクニカル分析とか銘柄選定とか、そういうスキルじゃないです。自分の感情を観察して、それに操られないようにする力。地味だけど、これが全て。個別株で200万失った経験が、この考え方の土台になっています。

FIREしたら不安は消えるのか
ちなみに、FIREを一つの目標にはしています。金融庁のNISA制度をフル活用して非課税枠を埋め切ることが、その第一歩だと思っている。でも正直、FIREを達成しても不安がゼロにはならない気がしています。会社を辞めたら辞めたで、「収入がなくなった状態で資産を取り崩す恐怖」が待ってるはず。
結局、不安の形が変わるだけなんだと思います。サラリーマンのうちは「この給料で足りるのか」、資産が増えたら「この資産を失ったらどうしよう」、FIREしたら「取り崩して大丈夫なのか」。
でも、それでいいのかもしれません。不安がゼロの人生なんて、たぶん存在しない。
じゃあ投資する意味って何なの
ここまで読んで「不安が消えないなら投資する意味ないじゃん」と思った人もいるかもしれません。
でも、不安は消えなくても、喜びは確実に増えます。5000万のスクショを撮ったあの瞬間の嬉しさは本物だった。資産が増えていくグラフを見る楽しさは、8年経っても色褪せない。
それに、人生で選べる選択肢が増えました。仕事で挫折して投資を始めたあの頃の自分には想像もできなかった選択肢です。「この会社を辞めても、しばらくは生きていける」と思えることの精神的な余裕。娘の教育にお金をかけたいと思ったときに、躊躇なく出せる安心感。会社の理不尽に対して「最悪辞めればいい」と思える自由。
不安は消えない。でも、投資を始める前の自分よりも、確実に多くの選択肢を手に持っています。
不安と共に生きていく覚悟さえあれば、それで十分なんだと思います。少なくとも、8年前にインデックス投資を始めた自分には「不安は消えないけど、やってよかったよ」と、自信を持って言えます。もし過去の自分に何か伝えられるなら、この一言だけで十分です。
※この記事は個人の体験に基づく情報提供であり、投資助言ではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。