「FIREまであと何日」を毎日見たくて、計算アプリを自分で作った
資産5000万の40代が、FIRE達成日を毎日カウントダウンする計算アプリを自作。S&P500など実在4指数で算出するFIREシミュレーターを作った話。
「FIREまであと何日」。この数字が、毎朝スマホに出ます
毎朝スマホを開くと、FIRE達成までの残り日数が表示されます。FIREシミュレーターのアプリです。
証券アプリでもマネーフォワードでもありません。自分で作りました。営業職の人間が、です。
きっかけは、すごく単純なモヤモヤでした。FIREって、自分が現実的に近づけているものなのか、それとも一生無理なのか。それが知りたかった。資産額だけ眺めていても、ゴールまでの距離がさっぱり見えてこなかったんです。

そもそも、これは「資産管理アプリ」でした
本当のことを言うと、最初からFIRE電卓を作ろうとしたわけではありません。
もともとは、ただの資産管理アプリです。自分の資産を記録して、推移を見る。その部分は、自信を持って人に見せられるものになりました。きっちり計算してくれるし、毎日触っても破綻しない。
ただ、1つ問題がありました。資産管理って、楽しくないんです。
数字を眺めるだけだと、ただの作業です。「で、これがどこに向かってるの」という手応えがない。家計簿アプリが三日坊主になるのと、たぶん同じ理由です。
だから、希望を持てる機能を足したくなりました。それがFIREカウントダウンです。資産管理に「あと何日でゴール」という1本の線を引くと、同じ数字が急に意味を持ち始める。今日の積立が、達成日を1日縮めているかもしれない。そう思えるだけで、見るのが急に楽しくなります。
このバランスは、作っていて一番悩んだところでもあります。きっちりした資産管理と、楽しいFIRE。どっちに寄せても違う。正直、まだ正解は分かっていません。使ってくれる人の声を、一番聞きたいのはここです。
では、その「資産管理だけだと足りない」をもう少し具体的に書きます。マネーフォワードを使っていた頃の話です。
これまでは、マネーフォワードで総資産を眺めていました。
「資産が〇〇万円までいったら、FIREいけるかも」。その程度のイメージです。ふわっとした手応えはあるけど、具体的な数字にはならない。
困ったのは、FIREに種類があることでした。
支出を抑えるリーンFIRE、ゆとりあるファットFIRE、副業前提のサイドFIRE、パート前提のバリスタFIRE、追加投資なしで65歳を待つコーストFIRE。目標額はタイプごとに全然違います。なのに、手元には「総資産いくら」という1つの数字しかない。
これを5タイプ分、いちいち電卓で計算するのは正直しんどい。しかも資産は毎日動きます。一回計算しても、翌日には古くなる。
毎日勝手に更新してくれて、5タイプ全部の「あと何日」が一目で出る。そういうものが欲しかった。探しても、しっくりくるものが見つかりませんでした。
5種類で計算したら、現実味が全然違った
実際に自分の数字を入れて計算させてみて、これが思った以上に面白かったんです。
| FIREタイプ | 自分の場合の達成時期 |
|---|---|
| サイドFIRE | すでに達成 |
| バリスタFIRE | あと2年 |
| ファットFIRE | あと9年 |
同じ資産・同じ支出なのに、どのFIREを選ぶかで「もう着いてる」から「あと9年」まで散らばる。
サイドFIREが達成と出たときは、さすがに二度見しました。副業で月15万くらい稼ぐ前提なら、計算上はもう資産が足りている。頭ではうっすら分かっていたつもりでしたが、画面に「達成」と出ると感触がまるで違います。
逆にファットFIREは9年。ゆとりある生活で完全リタイアとなると、まだ道のりは長い。
この「あと2年」と「あと9年」を同じ画面で並べて見られるのが、自分にとっては一番の収穫でした。ちなみにサイドFIREの計算をもっと詳しく崩した話は資産5000万の40代がサイドFIREを計算した記事にまとめています。

なぜ「適当な5%」ではなく、実在の4指数で計算したか
FIRE計算でいつも引っかかるのが、想定利回りです。
ネットの計算機はだいたい「年5%」みたいな固定値で弾きます。でも、S&P500とFANG+では過去のリターンが全然違う。自分が実際に持っている銘柄で計算しないと、その達成日を信じる気になれませんでした。
なので、リターンは固定値をやめました。S&P500、オルカン、NASDAQ100、FANG+。この4指数の実データを毎日取りに行って、自分の保有比率に応じた加重平均で計算しています。指数が下がれば達成日は遠のくし、上がれば近づく。生きた数字です。
この4本に絞ったのには理由があります。1つは、価格データが安定して取れること。もう1つは、自分自身が買っている銘柄だからです。なぜこの並びなのかは3本のファンドに絞った理由の記事に書きました。
個別株は、思い切って切り捨てました。個別株は価格データの取得が難しいし、長期リターンの根拠も作りにくい。全部を載せようとすると、アプリ全体がぼやけます。インデックス中心の自分には、4指数で十分でした。

ライフプラン機能は、FP2を取ったときの「記録したい」から
FIREカウントダウンとは別に、このアプリには生涯のライフプランを作る機能も入っています。プロフィール、収入、生活費、教育費、年金、老後、相続まで、16タブ。最後に100点満点のレポートが出ます。
なぜここまで作り込んだかというと、FP2級を取ったときの体験が元になっています。
資格の勉強をしていると、ライフプランの考え方は一通り学びます。でも、いざ自分の家庭の数字でやろうとすると、ちゃんと記録して計算できるものが手元になかった。紙とExcelでやりかけて、毎回挫折していました。はい、Excel好きを自負しておきながら、です。妻には呆れられました。
だったら自分の使いたいものを作ろう、と。年齢・収入・支出を入れていくと、生涯のキャッシュフローと資産残高が一本のグラフになる。FIREの「あと何日」が短期の希望なら、こっちは人生全体の地図です。

レポートは、入力した内容を100点満点で採点して、改善ポイントまで出してくれます。自分の家計を点数化されるのは、ちょっと怖いような、見たいような。試しに我が家の数字で出したら満点が出て、逆に「本当か?」と疑ってしまいました。

営業マンが、Claude Codeでアプリを作った
ここまで読んで、「で、営業職がどうやってアプリ作ったの」と思いますよね。
答えは、AIにめちゃくちゃ助けてもらった、です。Claude CodeというAIに、作りたい画面のイメージを伝えて、一緒に形にしていきました。
これが本当に面白かった。「総資産から達成日を逆算して、グラフで見せたい」と言葉で伝えると、それがちゃんと動くアプリになっていく。自分の頭の中のラフなイメージが、毎日触れる画面になる。なんというか、設計図を口で喋ったら家が建っていく感覚に近い。AIってすごいな、と素直に思いました。
正確な日数は忘れましたが、思っていたよりずっと短い期間で、最初に動くものができました。エンジニアじゃない自分でも形にできたのは、完全にAIのおかげです。
たとえば下のグラフ。資産がこの先どう伸びて、いつ目標に届くか。「初期投資と積立を色分けして、達成年齢まで線を引きたい」と伝えたら、こういう画面になりました。電卓で出した数字より、よっぽど未来が見えます。

毎日見ていたら、ゲームになってきた
当初の目的は「毎日見てモチベーションにする」でした。これは、わりと達成できています。
特にここ最近はS&P500が上がったり下がったりを繰り返しているので、つい見てしまう。上がっている日は達成日が近づいて、ニヤッとする。下がっている日は遠のいて、みぞおちのあたりが地味に重くなります。たかが数日。なのに、です。
ただ、ゲームだと思っていたら、急に現実を突きつけられることもあります。サイドFIREの欄には「達成」と出ているのに、自分はまだ一歩も動けていません。数字の上ではゴールしているのに、いざ会社を辞めるとなると、まったく勇気が出ない。モチベーションを上げるために作ったはずのアプリに、逆に「お前はまだ踏み出せないだろ」と言われている気がします。本当にFIREを実行している人は、すごい。自分で作った道具に、改めてそれを教えられました。
このへんの上下に振り回される感情の話は、Noteの方に書きました。ブログには数字の作り、Noteには本音、という棲み分けです。
今のところ、このアプリはAndroidだけです。「ミライノート」という名前で公開しています。
→ ミライノート - ライフプラン × FIREシミュレーター(Google Play)
iPhoneでも欲しいという人がいれば、作ってみたいと思っています。FIREまでの距離を、毎日ふわっとではなく具体的な日数で見たい人には、けっこう刺さるはずです。少なくとも自分の朝のルーティンは、これで1つ増えました。
使ってみてどのFIREタイプが一番近かったか、よかったらXかNoteで教えてください。自分以外の人の「あと何日」が、純粋に気になっています。
※投資は自己責任です。この記事は個人の体験談であり、投資助言ではありません。アプリの計算結果も将来を保証するものではありません。
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