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5000万への道のり · 8分で読める

資産5000万の40代が「サイドFIRE」を計算したら、意外と近かった

資産5000万の40代が「サイドFIRE」を計算したら、意外と近かった

週5日、8時間、プラス残業。

この生活をあと何年続けるのか。40代に入ってから、ふとした瞬間に考えるようになりました。月曜の朝、アラームを止めた瞬間。金曜の夜、「やっと2日だけ自由だ」と思う瞬間。

仕事が嫌いなわけじゃありません。IT営業を15年以上やってきて、それなりにやりがいもある。でも、週5日拘束される生活と、週3日だけ働く生活では、見える景色がまったく違うはずです。

「FIRE」という言葉を知ったのは5年くらい前。たしかコロナが落ち着いた頃だったと思います。最初は「そんなの一部の高収入エンジニアの話でしょ」と流していました。でも資産が5,000万を超えたあたりから、「行けるんじゃね?」と漠然と考えるようになった。

で、今回ちゃんと計算してみました。完全リタイアじゃなくて、「週3日くらい働きながら自由に暮らす」スタイル。サイドFIREと呼ばれているやつです。

結果は、思ったより近かった。

カフェで自由に過ごす男性

FIREにも4種類ある。全部辞めるだけがFIREじゃない

FIREって「Financial Independence, Retire Early」の略ですが、実は一枚岩じゃありません。

種類内容必要資産の目安
フルFIRE完全リタイア。労働収入ゼロ年支出の25倍(1億円〜)
サイドFIRE(海外ではバリスタFIRE)週2〜3日の軽い仕事+資産所得年支出の12〜15倍
CoastFIRE追加投資不要。今の資産を放置すれば老後は安泰人による
LeanFIRE超節約で完全リタイア年支出の25倍(支出を極限まで削る)

海外ではバリスタFIRE(スタバのバリスタが由来)と呼ばれていますが、日本ではサイドFIREのほうが馴染みがあります。「カフェでバイトしながら自由に暮らす」イメージ。実際にはカフェじゃなくても、週3日の契約社員でも、フリーランスでも、何でもいい。

ポイントは「完全に辞めなくていい」ということ。

フルFIREに必要な1億円。正直、気が遠くなる。でもサイドFIREなら必要額がグッと下がる。これが40代の子育て世帯にとって、唯一現実的な選択肢だと思っています。

自分の現在地を全部出す

計算の前に、自分の家計を整理します。隠してもしょうがないので全部出します。

項目金額
世帯手取り月60万円(夫:妻=6:4)
総資産5,000万円超
含み益約2,000万円
月の投資額37万円
月の支出約44.5万円

支出の内訳で大きいのは、食費20万、住宅ローン8.5万、教育費6万、保険6万、管理費+駐車場4万。

子育て中のFIREで厳しいのは、この固定費がびくともしないこと。教育費6万+ローン8.5万+管理費4万=月18.5万。会社を辞めてもこれは変わりません。ここだけで年間222万円。これをまず頭に入れておく必要があります。

あと食費20万。「高すぎるだろ」と思った方、以前の記事に書きましたが共働き3人家族で外食と惣菜に頼ると、このくらいは普通にいきます。ここは多少は削れるけど、劇的には減らない。

バイト週3日だと、あと4〜5年

まず「週3日バイト」で計算してみます。カフェのバリスタ的なイメージ。

都内のバイト時給を1,200円として、週3日×8時間×月4週=月11.5万円。年収にすると約140万円。

項目金額
月の支出(食費少し減らして)約40万円
バイト収入11.5万円
不足分月28.5万円

不足分の年額は約342万円。これを資産の取り崩しと運用益で賄う。

ここで登場するのが4%ルール。「資産の4%を毎年取り崩しても、株式の平均リターンが上回るから30年は持つ」というアメリカ発の理論です。逆算すると、342万÷4%=約8,550万円が必要な資産額。

今の資産5,000万から8,550万に届くには、月37万投資を続けて年平均7%リターンなら、あと4〜5年。2030年頃。

正直、思ったよりも遠い。

40代の4〜5年って、めちゃくちゃ長い。娘は中学生になってる。自分は50目前。「あと4年頑張れ」と言われても、その4年が今まさにキツいわけで。

家族と自然の中で過ごす

年収300万の契約社員なら、もう届いている

ここで発想を変えます。

スタバのバリスタじゃなくて、IT営業の経験を活かした契約社員や業務委託ならどうか。年収300万(月25万)くらいは十分あり得る。週4日勤務のポジションも、探せばあるかもしれない。

項目金額
月の支出約40万円
契約社員収入25万円
不足分月15万円

年間不足額180万円÷4%=約4,500万円。

今の資産5,000万で、もう超えている。

この計算結果が画面に出た瞬間、ちょっと目を疑いました。え、もう届いてる?

8年間コツコツ積立をしてきて、「いつかFIREできたらいいな」くらいに思っていた。まさか年収300万の仕事に切り替えるだけで成立するとは思っていなかった。

ただし、罠がある。

4%ルールを日本でそのまま使うのは危ない

4%ルールはアメリカの株式市場データに基づいた理論です。日本でそのまま適用すると、痛い目に遭う可能性がある。

まず為替。自分のポートフォリオはオルカン・S&P500・FANG+の3本で、全部外貨建て。今は円安159円で含み益2,000万ですが、140円台に戻ったらその一部が消える。為替が10%動くだけで、500万くらい吹き飛ぶ計算。

次に社会保険料。会社員なら健康保険料は会社と折半。でも契約社員やフリーランスで年収300万だと、国民健康保険+国民年金で年間50〜60万くらいかかる。これ、会社員時代は気にもしなかった金額です。

そして教育費の増加。今は娘が8歳で月6万。でも中学から塾が始まり、高校、大学と進めば跳ね上がる。私立大学なら4年間で1,000万超。これは4%ルールのどこにも織り込まれていません。

だから、4,500万で「ギリギリ成立」は怖い。6,000〜7,000万まで積み上げてからの方が安全。今のペースならあと2〜3年。これならまだ現実的な距離です。

数字は揃った。妻のOKも出た。なのに動けない

ここまで計算して、射程圏内にいることはわかった。奥さんにも聞いてみたら、「今の生活が維持できるなら好きにしていいよ」と言ってくれた。

なのに動けない。

理由は恥ずかしいくらいシンプルです。今の会社で「週3日勤務」や「契約社員への切り替え」ができるのかどうか、知らない。そもそも、週3〜4日で年収300万もらえる契約社員ポジションが世の中に存在するのかも、正直わかっていない。

数字は揃っている。妻の理解もある。でも「具体的にどう動けばいいか」がわからないから、毎日同じように出社している。

週5出社してる自分が、カフェでMacbook開いてるビジョンを想像してみた。案外似合わないかもしれない。でも、やりたいのは確か。

ノートPCで計算する手元

足りないのはお金じゃない。設計図だった

計算してわかったのは、フルFIREには1億円必要だけど、サイドFIREなら4,500〜7,000万で成立するということ。

40代・共働き・子育て中でも、資産5,000万あれば射程圏内に入っている。「完全に辞める」じゃなくて「働き方を変える」なら、ハードルは思ったよりも低い。

でも、足りないのはお金じゃなかった。設計図。

会社でどう交渉するか。契約社員の求人をどう探すか。社会保険はどうなるか。税金は? iDeCoの扱いは? 住宅ローンの審査に影響しないか?

この辺のステップが見えない限り、「理論上は可能だけど動けない」状態が続く。同じ場所で足踏みしている人、たぶん多い。

次にやることは決まっています。会社の就業規則を読み直すこと。人事に聞くのはまだ早いかもしれない。でも、自分が知らないだけで、時短勤務や週4日の制度がある可能性だってある。なかったらなかったで、外の選択肢を調べ始めればいい。

「いつ辞めるか」じゃなくて、「いつ働き方を変えるか」。この問いに変わっただけで、ずいぶん気持ちが楽になりました。

あなたも、一回自分の数字で計算してみてください。計算するだけで、選択肢が急に増える感覚があります。

この後、実際に3年半後の50歳で実行する具体的な計画書を書きました。試算ができたなら、次は計画を詰める番です。

サイドFIREを計算した正直な気持ちはNoteに書きました。数字では見えない、踏み出せない側の本音です。

※この記事は個人の体験と試算に基づくものであり、投資・キャリアの助言ではありません。FIREの判断は各自の状況に合わせてご検討ください。

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